「奇跡の連続で助けられた孫の命」 平成十九年六月
函館市 鈴木 正明 様
私には二人の娘と息子が一人居ります。
昨年の十一月十四日息子に二人目の子供が授かりましたが、その出産は大変な病との闘いでした。今回書かせて頂いたことはその出産時に数々の奇跡により救われた闘病体験です。
昨年の八月末に息子の嫁眞紀子が定期検診を受けた時おなかの子供が横隔膜ヘルニアの疑いがあるので精密検査が必要ですとのことでした。
先ぐに此の病気で最も治療例の多い名古屋大学附属病院にて検査をした結果やはり横隔膜ヘルニアでしかも重症とのことでした。
横隔膜ヘルニアとは横隔膜に穴があいて、重症の時はそこから胃や腸が上にあがって肺を圧迫し肺の成長が止まる病気で普通は生まれてから判明する軽いものは四千人に一人ぐらいはあるそうで今回のように胎児の時からはっきり判るのは今迄ほとんど例がなく、大変重症で生まれて先ぐに手術が必要ですが手術できる可能性も少なく助かる可能性は非常に低いと云うことでした。
早速、総裁様にお話をしましたところ、祈願をしてお札を書いて戴きました。
そして夜は枕元へ昼は神棚へ戻して水をコップ二杯お供えして一杯は護符(ごふ)と一緒に飲みなさい。助けたいという強い気持ちが無ければ助からない。これから先は神仏におすがりして助けて戴きましょう。必ず御守護がありますから信じるようにとのお話で、眞紀子(息子の嫁)も病院から帰ったばかりで気持ちが落ち込んでいましたが、安心して神様の御守護を信じて頑張っていくとのことで心配していた体調も落ち着いてきました。
九月二十日の病院の検査では胎児の肺が胃と腸の圧迫を受けて左側の肺は完全につぶれて成長せず右の肺も圧迫を受けて成長が出来ない状態で大変危険であるが体重が二kg以下なら手術も出来ないので此のまま胎児の成長を待つ他に方法はなく、しかし成長すれば益々圧迫を受けて右の肺もダメになるそうで危険な状態が続くとのことでした。
その後二週間ごとの検査で胎児は順調に成長しましたが、肺も圧迫を受けて成長がおくれ危険な状態が続いていきました。
十月の函館の月次祭では総裁様から道が見えなくても神様を信じ信念を持って拝み続ければ必ず奇跡が起き先が見えてきますとの御神示を賜り絶対に助かると云う気持ちになれました。
十一月六日御産(おさん)前の最終検査が行われました。病院では過去の手術例二十件のデータを見せ説明してくれましたが今回の出産では助かる可能性はほとんどないとのことでした。
過去の例では肺の大きさが15ml以上では助かっているがそれ以下の場合は助かったことがなく今回の検査では胎児は左肺がダメで右肺も10mlしかなく、生まれて初期の段階で持ちこたえられなくなるでしょう、とのことでした。そして落ち込む息子夫婦を見て赤ちゃんは生まれたら先ぐに仮死状態にしますので、赤ちゃんは死ぬ時も苦しくも痛くもないですよ。と慰めてくれたそうです。
そして十一月十四日予定通り八時半から帝王切開による出産が始まりました。体重二六五〇gの男の子でした、小さな命は泣くことも許されず、先ぐに仮死状態にされ鼻からチューブを通して酸素を供給し肺の蘇生を計りました。この間無酸素状態で過去の例ではこの段階で持ちこたえる事が出来ず亡くなったとのことでした。医師は当然今回もこれ迄と思ったそうです。しかし奇跡的に小さな命は蘇生したのです。10mlの肺が機能を取り戻したのでした。
午後一時、第一報が入りました。右の肺が蘇生して安定している。医師がもしかしたら助かるかも?可能性が出てきたと云っている。そしてまもなく人工心肺を取り付けるが、これに耐えることができれば可能性は50%位になるとのことでした。首の部分の頸動脈に孔をあけ採血して人工心肺を通して又体内に戻す手術です。人工心肺は血液が固まって脳血管に詰まるため長く使えず二~三日が限度とのことでした。
その間に自分の肺が自立できる迄回復しなければならないそうです。
その日の夕方十八時三十分、非常に厳しい手術であったが無事終了との連絡が入りました。そして夕方のレントゲン検査では小さかった肺が倍以上の大きさになり普通の子の八割位の大きさ迄回復したとのことでした。
奇跡は続きました。それから二日後、肺機能が順調に回復して人工心肺を取り外すことが出来ました。
ここから本来の横隔膜の手術を急ぐことになります。四日後驚くべき早さで体調が安定し手術が可能な状態となりました。
手術は腹部を開いて横隔膜を寄せて縫ったそうです。孔があまりに大きくて人口膜を当てたそうです。腹部が圧迫されて狭くなっているため横隔膜を塞いだら胃を戻す場所がなく、体の筋肉を切って拡げそこに胃を納めたとのことでした。
手術は四時間半も掛りましたが無事耐えることが出来大成功でした。
しかし次なる困難が起きました。
体調も安定して二週間後、口からミルクを与えたところ全部逆流してしましました。逆流して肺に入ったら肺機能が弱く片肺のため即、危険状態とのことです。
原因は胃が圧迫を受けて成長してきたため、胃から十二指腸の間が固まっているので手術が必要とのことでした。直ぐに胃から十二指腸への貫通手術が行われました。その後ミルクは腹部から十二指腸へ通じたパイプを通して与えられ回復を待ちました。
一週間程経過後、口からミルクを与えたが、前よりは少なくなったもののやはり逆流して口から戻してしまいました。今度は胃の入口部分が締まらないため胃の収縮運動によって逆流するそうです。
三週間程待ってミルクを口から飲ませましたところ前回同様逆流してしまい成長と共に胃が正常に機能するかもとの期待は崩れ去りました。その後も何日か置きに幾度か試みましたが変わりませんでした。病院では手術をすれば逆流しなくなるが始めてのことなので治療方法に自信がなく、しかし、現状では手術しか対応の仕様がなく、危険を伴うがこのまま待つより手術をしてみる方が可能性があるのでやってみましょうと云うことでした。
その危険性とは、これ迄何度の手術をしているので体の中で癒着が多く、手術の際にその部分が剥がれて出血したらショック死の可能性が多く、又肝臓の一部をとらなければならないそうで、やりたくない手術ですがどうしますか、とこちらに決断を促されました。
総裁様より御守護します。手術は成功しますとの御神示を得て決断をし、その結果一月三十日手術は行われました。
九時~十三時迄四時間掛りましたが出血もなく肝臓を取ることもなく成功しました。
それから四日後10ccのミルクを恐る恐る口から与えましたが逆流することはありませんでした。
生まれて初めて口からミルクを飲むことが出来ました。その後ミルクの料もどん々増え順調に回復し手術から二週間後には酸素も取り外し、三ヵ月で一kgしか増えなかった体重も最近はメキメキ増えだし血色も良くなり二月末に退院を待つ程になりました。ダメと云われた孫の命が助かったのです。
此の度は病院の先生達にも大変お世話になりました。困難な病気にも拘らず、最後迄あきらめず全力を尽くして戴きました。先生方も、「今回助かったのは子供の生命力が予想できない程強かった。これは奇跡です。学会発表したいので了解してほしい。」とのことでした。此れも神仏の御守護あってのことだと思います。
此れ迄の治療の中で一つでも成功しなければ孫の命はありませんでした。最初から最後迄八大龍王神様の御守護を受け数々の奇跡を起こして助けて戴きました。
今も神仏の御守護をこれ程迄に戴けたことを思い出すたびに胸に熱くこみ上げるものがあり声が出なくなります。今回この報告分を書かせて戴きながら、悲しい涙ではなく、うれしい涙で本当に良かったと感謝しながら書かせてもらっています。そして目の前の二月のカレンダー(御神歌暦)の御神歌は私にとって生涯忘れることの出来ない教訓となりました。
「血涙を流しても猶信じ通せ 信じる事が奇跡をおこす」(平成十九年二月の御神暦)
総裁様には心からの御心配を戴き何度も何度も御祈願をして戴きました。そして奇跡を授けて戴きました。総裁様、八大龍王神様、本当にありがとうございました。
合掌